Rogério Lima 23 モータースポーツ: F1 ドイツ GP 決勝、フェラーリが1-2フィニッシュ！

2010年F1第11戦ドイツGPが7月25日（日）、ホッケンハイムリンク（1周／4.574km、7月25日決勝67周／306.458km）で3日目を迎え、現地時間14時（日本時間21時）から決勝が行われ、フェルナンド・アロンソ（フェラーリ）が優勝した。

前日に行われた予選では、わずか1000分の2秒差という大接戦の末、セバスチャン・ベッテル（レッドブル）が母国グランプリでポールポジションを獲得。フェルナンド・アロンソ（フェラーリ）が2番グリッドを獲得しており、フェラーリ復活への期待も高まっている。

レース開始時の天候は曇り、気温22℃、路面温度は34℃。ベッテルがスタートで出遅れる一方、フェラーリ勢が素晴らしいスタートを決め、フェリペ・マッサ（フェラーリ）がトップ、アロンソが2番手、ベッテルが3番手になった。ピットストップ後もトップ3の順位は変わらず、アロンソがマッサに仕掛ける場面もあったが、マッサがトップの座を守った。

レース中盤には、フェラーリの2台がファステストラップを連発しながら、3番手ベッテルとの差を広げていった。レース終盤、アロンソの方が速いと伝えられたマッサがアロンソへポジションを譲り、アロンソがトップに。その後、ベッテルはマッサとの差を縮めていったものの、抜くことはできなかった。

結局、アロンソが開幕戦に続く今季2勝目。マッサが2位に入ったことで、フェラーリが復活ののろしとなる1-2フィニッシュを達成した。

3位から10位までの結果は次のとおり。

3位セバスチャン・ベッテル（レッドブル）、4位ルイス・ハミルトン（マクラーレン）、5位ジェンソン・バトン（マクラーレン）、6位マーク・ウェバー（レッドブル）、7位ロバート・クビサ（ルノー）、8位ニコ・ロズベルグ（メルセデスGP）、9位ミハエル・シューマッハ（メルセデスGP）、10位ビタリー・ペトロフ（ルノー）。

小林可夢偉（ザウバー）は11位、山本左近（ヒスパニア・レーシング）はリタイアになっている。

このレースのファステストラップを記録したのはセバスチャン・ベッテル（レッドブル）。67周目に記録した1分15秒824だった。

フェラーリが絶好のスタートを決めた一方、ベッテルはやや出遅れた。ベッテルが1コーナーに向け、アロンソに対して厳しい幅寄せを行うと、3番手スタートのフェリペ・マッサ（フェラーリ）がトップで1コーナーを抜けた。アロンソがこれに続き、ベッテルは3番手に後退。後方では接触しているクルマもあり、やや混乱の1周目となった。

マッサがトップに立ったものの、2番手アロンソと3番手ベッテルも大きく遅れることなくついていく。4番手ジェンソン・バトン（マクラーレン）は少しずつベッテルとの差が広がっていった。13周目にベッテルがピットイン。次の周にはアロンソ、そのさらに翌周にマッサがピットインした。

ほかにも上位勢のドライバーが続々とピットインしたことで、バトンが暫定トップ。これにマッサ、アロンソ、ベッテルが続く。ピットストップ後、マッサとアロンソの差が縮まり、マッサの背後にアロンソが迫った。マッサのペースが上がらないため、ベッテルもアロンソに追いてしまう。

21周目、ヘアピンでアロンソがマッサに仕掛けるが、周回遅れのクルマが絡んだこともあり、ここでは抜けず。23周目にはバトンがピットへ入り、マッサがトップに戻った。その後マッサはファステストラップを連発し、アロンソとの差を少しずつ広げていった。また、ベッテルはフェラーリの2台からやや遅れている。

マッサとの差が約3.5秒まで広がると、アロンソがペースを上げ、マッサとの差を縮めていった。しかし、マッサもファステストラップを更新しながら応戦し、アロンソとマッサが交互にファステストラップを更新していく展開になった。

42周目にはベッテルがファステストラップを更新し、フェラーリを追い上げ始めた。その後もベッテルはファステストの更新を続け、アロンソとの差をつめていった。そしてフェラーリはマッサへ、「フェルナンドの方が君より速い。理解したか？　このメッセージの意味が分かるな？」と無線で伝えた。

49周目、アロンソがヘアピン後の短いストレートでマッサを抜いた。リプレイを見る限り、マッサはヘアピンを抜けた後にアクセルを緩めていることから、アロンソへポジションを譲ったことが分かる。その後方ではベッテルが再びファステストラップを更新しながら、フェラーリ勢との差を縮めていった。

しかし、ベッテルはマッサを抜くことはできず、フェラーリが1-2のままレースは終了。しかし、フェラーリのチーム内に不協和音が響いてしまいそうなレースとなった。